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ryaw 24AWコレクション 着想源は「昆虫」

極端なまでの実験性。ファッションブランド「ryaw」の面持ちはその独自性、独立性を加速し続けている。繰り返される思考から最先端を追求する彼らが、24AWコレクションで得た着想源は”昆虫”。過去にも蚕の成虫の姿を衣服で表現したりと、その独特なフェロモンから少なからず影響を受けており、アイデンティティの形成要素として描かれてきた。今回は昆虫の触覚や頭部の造形を落とし込みつつ、「ryaw」に対する着用者の素直な思いを汲み取り、表現。テックというファッションのカテゴリに入り込み、その枠組みを広げるという意志のもと、新しいデザインが作り出された。デザイナーの片出は、「今まで自分が服を作る上で、『テック』という枠にカテゴライズされたくないという気持ちがあり、何かに抗いながらデザインをしてきていました」と今までを語り、内省から始まる新たな境地への出発点ともなった。

-繰り返し作られたBAGたち

片出:確実なコンセプトは設けずにデザインしたことで、自由な表現ができました。全てのアイテムが完成した頃に制作を振り返り、出てきたのがそれぞれの環境というワードでした。都市に馴染むテックに自然から得たインスピレーションを落とし込むことで、都市のみならず、どのような環境でも着用できるバランスでデザインが成り立っています。私たちは展示会で並ぶサンプルまでを内部で完結させており、”作って壊す”という作業をメンバー内で繰り返すことで「ryaw」としてのニュアンスが入り込んでいます。

-ENZOによって作られたマテリアル

片出:得意としているVein加工では、テキスタイルアーティストのENZOがスタジオへ遊びに来た際に、伸縮性のある"VEIN"が生み出されました。この技術をさらに改良し、サイズ問題などを解決する方法などを作り出したいと思います。
今回、ENZOはテキスタイルデザインとしても加わっており、車のシートで使用される生地が生産される工程に変更を加え、衣服でも使用可能な生地を作って頂きました。

-チーム編成

片出:ryawでは現在、私を含め3人のメンバーで成り立っています。パターンをメインに製作するyukiと、Vein加工を行うyuto。
製作の中ではVein加工に多くの時間を要しており、これをさらに発展させていくうえでメンバーを探しています。

-次シーズンに向けて

片出:25AWはもっと自由にものづくりをできたらと考えています。今まで作られたアイテムの中で作る工程に問題があり、諦めたアイテムたちの問題を改善し、何にも縛られず、ryawが作るべきアイテムたちを生み出したいと思います。

 

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